本 「授乳」 村田沙耶香

オススメ度 ★★☆☆☆

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タイトルは「授乳」ですが、子育ての話ではありません(笑。
不完全な世代(高校時代)の、成長しきれていない、青臭さをたっぷり感じることのできる一冊です。
実をいうと、私はこういう青臭い文学作品は苦手です。
「大人になりきれていない」世代の感覚的な本は完読するのがしんどくなってしまいます。近頃賞をとったという「なんやらと蛇のピアス」(←よく覚えていない)「インストール」といった作品も今一つ、感情移入できないまま終わりました。
この本もそういつた意味で私の苦手な作品に当たりますが、言葉の節々にドキッとくる表現があり、それに惹きつけられました。

例えば、主人公(女子高生)の両親は少し仮面夫婦っぽいです。
旦那様はテレビを見て大笑いしていますが、お母さんは同じ画面をじっと見つめているけれど、表情は般若のように変わりません。その様子を見ていた主人公が感じることが、すごい。
「母は、父と同じ感覚を共有したくないのだと、思った」
見た瞬間、泣きそうになる文面でした。

心が研ぎ澄まされていくような錯覚に陥る本です。
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by hiroponnaruaimam | 2005-10-08 16:52 | 読んだ本です。