本 「DZ(ディーズィー)」 小笠原 彗

オススメ度 ★★★☆☆

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生き別れになった双子の秘密・・・、
染色体異常によってヒトと違う種である双子が、この世界に生き延びて進化していけるのか!?
染色体異常は進化なのか。
著者は元々お医者様らしく、色んな用語を使って物語りを盛り上げる。
少し固い感じもするけど、面白い内容もあり興味がひかれた一冊。

ただ、このテーマで「殺人」をからませるのはどうかと思う。
というか、殺人の必要はあったのか?

先天性の染色体異常のせいで、”普通”とは違う成長を続ける双子兄に「ヒト」は種の危機を感じるのか、それとも嫌悪感なのか・・・、とにかく排斥しようとする。
そのせいで双子兄が「ヒト」への嫌悪感を感じ、同じ種である双子・妹に近づいていく。
双子兄は妹と子孫を残すことで、新たな「種」としての進化を狙うわけだけど。
別の種である「ヒト」にはとても冷酷で、進化という目的のために、邪魔な人間達を殺していく双子兄。

・・・やはり、「殺人」はからませないで欲しい。

というのが、オーバーラップしてしまうことがあるからだ。
染色体異常ではなくても、障害を抱えたヒトも沢山いる。
例えば、私も子供の療育に通っているので 軽度発達障害の子供やご父兄に接する機会がとても多い。
その中でも、例をあげると 「アスペケルガー症候群」などは、長崎の男児殺害事件や神戸の連続殺傷事件でも加害者の少年に「その傾向がある」と言われ、関係者がどれだけ心を痛めたことか。
この世に生きにくいタイプの人達は存在していて、やはり、周りの重圧にもたくさん耐えていかなくちゃいけない、それが難しくて犯罪を犯すこともあるのかもしれないけど、その確率は普通の人ともそう変わらないと聞いている。

この本では、ヒトとは違うということで辛い体験をした双子兄のほうが殺人をおかしながら目的を果たそうとするわけだけど・・・・なんか、読んでいて辛い気がした。同じように、オーバーラップして心を痛める人も多いと思うから。

ああ、何書いているのかわからなくなってきた。

小笠原彗さんについては、前回読んだ「手のひらの蝶」と同様に、理詰めでストーリーを組み立ててくれる私の好みの書き方をしてくれる人。
今後作が楽しみな作家さんでもある。
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by hiroponnaruaimam | 2005-10-13 12:36 | 読んだ本です。